西部数据mac格式化:稲作技術の基本(収量構成要素を踏まえた技術設計)と健苗づくり/千葉県

来源:百度文库 编辑:偶看新闻 时间:2024/04/27 23:49:53

稲作技術の基本(収量構成要素を踏まえた技術設計)と健苗づくり

1水稲の収量と収量構成要素

水稲の収量は,「穂数」,「一穂籾数」,「登熟歩合」,「千粒重」の4要素から成り立ち,これらを収量構成要素といいます。収量は次式のように,これらの掛け算で表すことができます。

「収量」=「穂数」×「一穂籾数」×「登熟歩合」×「千粒重」

そのため,これらの中のどれかの値が増えたり減ったりすることにより,収量が多くなったり少なくなったりします。またその一方で,「一穂籾数」を多くすれば「登熟歩合」や「千粒重」が減ってしまう,といったようにそれぞれの値が関係し合っています。

それらの関係から,千葉県におけるコシヒカリの目標収量と収量構成要素の目標値は以下のとおりです。これらの目標値に近づくように,生育途中の栽培管理を行いましょう。

 

目標数量

A=(B×C×D×E)

穂数

B

一穂籾数

C

登熟歩合

D

千粒重

E

600kg/10a400本/m285粒85%21.0g

 2収量構成要素が決まる要因

(1) 穂数

1平方メートル当たりの収穫できる穂の本数です。苗が活着すると,次々と分げつが出て,移植後40~45日目ころに分げつ数が最高になります。その後,遅く出た上位節の分げつは,早く出た下位~中位節の分げつとの養分や水の奪い合いに負けて枯死します。穂数は,総分げつ数と枯死分げつ数との差によって決まります。目標とする穂数の確保が安定栽培の基本となります。

穂数を決めるのは,次の事項です。

  1. 植え付け株数(栽植密度)
  2. 植え付け本数
  3. 植え付けの深さ
  4. 基肥量(施肥量)
  5. 苗の質

(2) 一穂籾数

1つの穂に実る籾の数のことです。

えい花分化期にできた籾のもとは,すべてが発育して健全な籾となるのではなく,減数分裂期を中心とした時期にかなりの数のえい花が退化するため,この分化えい花数と退化えい花数との差によって決まります。

一穂籾数を決めるのは,次の事項です。

  1. 7月に幼穂がつくられるときの稲体の貯蔵養分量(穂ができるまでにどれだけの養分を貯めることができたか)
  2. 穂肥の時期

(3) 登熟歩合

全籾数に対する成熟した籾(出荷できる玄米)の割合です。

登熟歩合を低下させる要因は不稔籾と未熟粒の2つです。

 登熟歩合を低下させる直接要因環境条件等  

受精がうまく行われず,不稔籾となった場合

不稔籾は,特に花粉ができる時期や出穂期の環境(低温?高温,台風など)の影響を強く受けます。 受精はうまく行われたが,胚乳に十分にでん粉が蓄積されず,未熟粒となった場合未熟粒は光合成による同化養分の量の影響を強く受けるとともに, 右記の2事項で決まる。
  • 穂肥の量
  • 出穂期から収穫までの水管理(収穫間際まで健全な根を多く保つ)

 (4) 千粒重

出荷する玄米1,000粒当たりの重さのことで,数値が高いほど,玄米が大粒で充実していることになります。

玄米中の胚乳組織に蓄積されたでん粉量によって決まります。玄米に蓄積されるでん粉は,主に登熟期の光合成によって作られますが,そのうちの20~30%は,出穂期までに茎と葉鞘に蓄積されたでん粉が,籾に移行したものによります。

千粒重を決めるのは,次の事項です。

  1. 穂肥の量
  2. 出穂期から収穫までの水管理(収穫間際まで健全な根を多く保つ)

以上のように栽培管理によって、水稲の収量構成要素は決まります。

そのため、栽培時には、まず「穂数」を確保した上で、無効分げつを増やさないようすみやかに中干しに入ります。その後は、「一穂籾数」,「登熟歩合」,「千粒重」をバランスよく高く保つために、穂肥や水管理等の栽培管理を行うことが大切です。

3まずは健苗づくりから

収量構成要素の中では,はじめに「穂数」が決定されます。穂数は上記のとおり,植え付ける苗の質にも影響されます。昨年,なかなか茎数が確保できなかったという人は,まず育苗について見直してみましょう。

(1)播種量???厚播きは軟弱苗のもと

稚苗移植(移植時葉令2.0~2.5葉)の場合,一箱当たりの播種量は乾籾で130~150gにします(4kgの種籾で27~30枚に播きます)。

適度な薄播きにすることで,病気が発生しにくくなり,活着の良いがっちりした苗ができます。

(2)出芽時の温度管理

発芽に適した温度は28~30℃です。30℃以上になると病気が増えやすくなるので,注意が必要です。

加温出芽の場合は28~30℃で2日間,無加温出芽は5日前後が目安です。

(3)緑化及び硬化の温度管理

緑化期のハウス内温度は,昼は20~25℃,夜は10~20℃が目安です。早めにハウスを開け,夕方は早めに閉めるようにします。硬化の際には,昼は25℃以下,夜は5~10℃を目安とし,ハウス内の換気を十分に行って徐々に外気に慣らしましょう。