波斯位于哪里:平成23年度 農作物技術情報 第3号 水稲

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平成23年度 農作物技術情報 第3号 水稲
2011年05月25日 発行

 

水稲

田植え直後~分げつ期の管理のポイント
◆ 低温時は深水にして保温に努めましょう。
◆ 好天時は浅水管理で分げつの発生を促進します。
◆ 目標とする茎数を確保したら、すみやかに中干しを実施しましょう。
◆ 水田除草剤は適期に十分な湛水深で処理しましょう。
◆ 補植用取置苗はいもち病が発生しやすいので、圃場内に放置せず直ちに処分しましょう。
◆ 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ)の孵化盛期に合わせて地域一斉の草刈りを実施します。
◆ 異品種の混入を防止するため、株間や条間に生育しているイネは抜き取ってください。
◆ 農薬使用基準の厳守と飛散防止、農作業の安全に十分留意してください。


1 生育概況

 田植えの盛期(50%終了)は5月18日、終期(90%終了)は5月23日とやや遅れ~平年並となっています。各地域で概ね適期内に作業が終わる見込みです。
各地域の田植えの最盛期以降は好天に経過しており、活着は概ね良好です。







 

2 水管理(分げつの促進と中干しの実施)

 仙台管区気象台の3か月予報によれば(4月25日発表)、6月の気温は平年並みまたは高く、平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みです。好天時は浅水管理で分げつの発生を促進してください。


(1)分げつの促進

 好天時は浅水とし、かけ流しをさけて水田水温や地温を高めて分げつの発生を促進してください。
一方、最高気温が15℃以下となるような低温時には、葉先が出る程度の深水として水稲を低温から保護してください。特に、県北部など田植えを終えて間もないところでは、水稲の活着?初期生育を促すよう、きめ細かな水管理につとめてください。
冷水のかかる水田では、ポリチューブなどを利用し、積極的に水温の上昇をはかりましょう。
生わら施用田では、気温の上昇とともに土中のわらが分解し、酸素不足となります。水持ちの良い水田では一時落水し、新しい水を入れ換えて分解過程生成物を除去する。雑草防除をかねて中耕し、ガス抜きをするなどの対策を行います。
 

(2)中干しの実施

 目標とする茎数(目標とする穂数とほぼ同数)を確保したあとは、以下により中干しを実施しましょう。中干しを行うことにより、土壌の還元化を和らげ?根の伸長促進と健全化をはかるとともに?無効分げつの発生を抑制します。

(ア)中干しの期間はおよそ7~10日くらいとし、田面に小さな亀裂が生じ田面を軽く踏んで足跡がつく程度を目安に行う。
(イ)かん排水を容易にするため、中干しと同時に作溝を行うのが望ましい。
(ウ)中干し後、一度に深水にすると酸素欠乏になり根に障害が出ることがあるので、中干し直後は間断かんがいとし、その後常時湛水とする。その後は異常低温でない限り、幼穂形成期までは間断かんがいとする。

 

3 効果的な除草剤の使用

 ノビエやホタルイなどの水田雑草はほぼ平年並みに発生が始まっています。これから除草剤の散布を行うところでは、除草剤の効果を十分に発揮させるため、以下の点に留意して下さい。

(1)適期処理:雑草の葉齢を見極め、適期に処理すること。
(2)水管理:処理後3~4日間は水の移動をしないこと(止水期間は1週間程度)、この間に田面が露出しないことが重要となる。そのため、十分な湛水深を確保した上で処理すること。
(3)使用する農薬のラベルを必ず確認して、使用基準を遵守すること。



 

4 病害虫防除対策

 (1)葉いもち(補植用取置苗の早期処分の徹底)

 補植用の取置き苗はいもち病の伝染源となります。圃場内に放置している場合には、遅くとも6月上旬までに必ず処分してください。
畦畔にあげておいたままのものや、裏返しにされた苗でも条件によっては伝染源となり得るので、必ず土の中に埋め込むなどして処分してください。
処分する時によく観察していもち病が発病していないか確認し、発病していた場合は周囲の本田に伝染していないか注意してください。
葉いもち予防粒剤の施用時期は6月20日~25日が適期です。例年、葉いもちが早期に発生する地域ではこれより7日程度早めに施用しましょう。
なお、ストロビルリン系薬剤(嵐剤、オリブライト剤)は耐性菌の発生リスクが高いので、嵐剤を箱施用した場合は、オリブライト剤を本田で使用しないでください。
葉いもち予防粒剤を施用する前や、箱施用剤を使用した場合も圃場をよく観察して、発生が見られた場合には、茎葉散布を検討してください。



 

(2)ばか苗病

 発生がみられた場合には、株ごと抜き取って処分してください。特に、水稲の採種圃周辺の圃場でばか苗病が発生すると、採種圃の水稲に感染する恐れがありますので注意してください。
 

(3)斑点米カメムシ対策(発生源対策)

 班点米発生の原因となるアカスジカスミカメは、イタリアンライグラス等のイネ科牧草や雑草の穂などを吸汁して繁殖します。水稲が出穂する前は、これらの植物が生育している畦畔や休耕田等で増殖しますので、カメムシ類の増殖を防ぐため、発生源となる畦畔や休耕田等のイネ科牧草?雑草は出穂開花する前に刈り取ることが重要となります。
アカスジカスミカメは卵で越冬しますが、越冬卵の孵化盛期の前後5日間に畦畔等の草刈りを行うと、越冬世代幼虫の密度低減に効果的であることが明らかとなっています(県農業研究センター平成19年度研究成果)。
アカスジカスミカメにより斑点米の被害が問題となっている地域では、越冬卵の孵化盛期の前後5日間に畦畔等の草刈りを地域一斉に実施してください。
なお、県内各地のアカスジカスミカメ越冬世代幼虫の孵化盛期については、県病害虫防除所発行の病害虫防除速報No.2 水稲編-1(平成23年5月20日発行)を参考にしてください。





 

5 異品種の混入防止

 異品種が混入した米を出荷すると、産地の信頼を損ねることになります。
株間や条間などに生育している素性のはっきりしないような水稲があった場合には抜き取るなど、異品種混入を防ぐ管理に心掛けましょう。

 

6 農薬の安全使用

 食品衛生法により、基準値を超えた農薬が残留した農作物の流通は禁止されます。農薬はラベル等の注意書きを良く読んで正しく使い、周辺作物へのドリフト(農薬飛散)に注意しましょう。


注意!
■この記事は発行年月日時点の内容のまま公開していますので、ご覧になった時点の法規制(農薬使用基準等)等に適合しなくなった内容を含む可能性がありますから、利用にあたってはご注意下さい。